バナナは何故食べやすいか

 バナナって異常に食べやすいと思いませんか?

 バナナはナイフとフォークで食べるざます、って人もいるようですが、ちょっと不自然ですよね。
 無人島でおなかを減らしてるときにバナナが落ちてたら(ちょっと罠っぽいけど)、ナイフとフォーク探す前に食べちゃいますよねぇ?でも熱々の掛け蕎麦が落ちてたら(絶対罠だろ)、食べる前に一応箸っぽいものを探しますよ。

 で、私は少年のころから、バナナは何故こんなにまで食べやすいのか?という疑問を漠然と持っていたのですが、大学生の時ついに「それは人間の手が猿の手に似ているからだ」という結論に達したのです。
 当時は自信満々だったのですが、様々な人生経験を経た今となっては、いささか深みに欠ける結論ではなかったかという気もします。

 正しい結論が得られるかどうかは別としても、自分なりにいろいろと考えてみるのは楽しいことです。
 例えば、「氷河期の人類はバナナで釘を打っていたか?」とか(夢のある話ですが、現在の定説によれば、残念ながら少し無理があるかも知れません)。

 以前ビートたけしさんが、バナナの皮ですべって転ぶという「古典的な笑い」を演じられていて面白かったのですが、ひょっとしたらあれは「人類最初の笑い」だったのかも知れないと思いませんか?
 ニュートンが、りんごが落ちるのを見て万有引力を発見したように、人類はバナナの皮ですべって転ぶ人を見て「爆笑」を発見したのではないでしょうか?
 照れ笑いも同時に発見されていたかもしれません。おそらくその日の夜あたりには、「思い出し笑い」も発見されていたことでしょう。

 いつの日か、どこかの洞窟で、バナナの皮ですっ転ぶ人の古代の壁画が発見されると楽しいんですが…

綴り方の部屋へ