今、初めてコンピュータの使い方を習おうとする人は、おそらく最初の日に、「キーボードから日本語入力」したりするのではないかと思いますが、私がコンピュータを使い始めてから「キーボードから日本語入力」ができるようになるまでには、10年ほどの歳月を費やしてしまいました。
このページでは、そんな「失われた10年」の間に私が使ったものを中心に、少し昔のコンピュータに関するモノを紹介したいと思います。
コンピュータのプログラムを作る前には、フローチャート(流れ図)を書きましょうということになっていました。
このテンプレートは、手書きでフローチャートを書くときに使います。勤務先から支給されたものです。ちゃんと紙テープや紙カード(パンチカード)の記号もありますね。
実際には、プログラムの内部の処理というよりも、プログラムの入出力ファイルや、複数プログラム間の連携を説明する図を書くのに使っていました。
下辺の1/10インチの目盛りは、プリンタの文字数を数えるときに便利でした。紙テープの穴のピッチも1/10インチだったと思います。右辺の1/8インチの目盛りは何に使ったのでしょうか?
左辺の目盛りはカード枚数(!)です。残念ながら、私はこのテンプレートでパンチカードの枚数を計った記憶はありません。
プログラムを作るときは、いきなりキーボードに向かったりしないで、まず紙に手書きでプログラムを書いていました。
これはFORTRANというプログラミング言語でプログラムを手書きするための「コーディングシート」です。大学生の時に使っていたものです。
これは、OCR(光学文字読取装置)用のコーディングシートです。手書きで書いたプログラムを機械が読み込んでくれます。大学生の時に少しだけ使いました。
普通のコーディングシート(A4)より一回り大きなサイズ(B4?)でした。
私が通った高校にあったコンピュータは、プログラムやデータの入出力に紙テープを用いていました。
GUIどころか、CUIにも至っていない環境で、私たちは、スタートボタンを押してプログラムを実行したり、不要になった紙テープをごみ箱に移動したり、時々ごみ箱を空にしたりしていました。
プログラムやデータを紙テープに「打ち込む」には、大きなタイプライタのような装置を使っていました。
一部をスキャナで読んでみました。何やら実数値がパンチされれているような・・・
パンチカードも紙テープ同様、コンピュータへの入出力に使われました。
1行のプログラムやデータが、1枚のカードになります。
大学や勤務先で使いました。磁気テープなども併用していたので、パンチカードは入力専用に使っていました。
パンチカードに文字を「打ち込む」には、紙テープよりもさらに大きくて高価そうな装置が必要ですが、マークカードは鉛筆と消しゴムで記入することができます。これはFORTRAN用に特化されたマークカードで、FORTRANの文が省略記号で入力できます。
大学生の時に少しだけ使いました。確かパンチカードとマークカードが同じ装置で読み込めるようになっていました。
前述のOCRもこのマークカードも、プログラミング演習の授業等で多数の学生が入力を行うために導入されたのでしょうが、CRTディスプレイを用いたTSS端末が導入されて、あまり使われなくなったようです。
少し昔のコンピュータのプリンタ用紙は、両端に紙送り用の穴が開いていて、ミシン目で折りたたまれた連続用紙が一般的でした。連続帳票とかストックフォームとか呼ばれていました。
これは、大学卒業の年に当時人気だった某コミックをパクって作ったカレンダーです。
大学を卒業して就職した勤務先に、カルコンプ社のペンプロッタがありました。
コンピュータで作成したデータをオープンリールの磁気テープから読み込んで、ボールペンでA0幅のロール紙に図形を描きます。
データが不完全だと、プロッタが異常動作してしまうのですが、その際、稀に虫のような図形を描くことがありました。
この仕様(?)は後に導入された同社の、ペンを使わない静電プロッタにも継承されていました。
上の写真は静電プロッタに出力された「虫」を記念にもらってきてしまったものです。
ミスター・パンチ
画面上で紙テープへのパンチを体験(?)できるページです。JavaScriptを使っています。
※ IE10以降ではこのページから移動するとうまく表示できないようなので(こんな感じ、スタイルが継承されちゃう?)、新しいページに表示しています。
ミスター・パンチ日本語版
ミスターパンチの日本語版です。JavaScriptを使っています。
※ IE10以降ではこのページから移動するとうまく表示できないようなので、新しいページに表示しています。
ミスターパンチ.NET(?)
ミスターパンチのWindows版です。パンチだけでなく読み込みもできます。
ダウンロードして実行するにはMicrosoft .NET Framework Version
2.0(以上?)が必要ですが(Windows7等ではそのまま実行できます)、とりあえず説明だけでも見て行ってください。
パンチカード
画面上でパンチカードへのパンチを体験(?)できるページです。JavaScriptを使っています。「印刷」も「コーディング」もできます。
※ IE10以降ではこのページから移動するとうまく表示できないようなので、新しいページに表示しています。
ミニコン
私が高校で使っていたミニコンピュータ(HITAC 10)の操作盤っぽいページを作ってみました。JavaScriptを使っています。
ボタンの操作ができますが、残念ながらプログラムを実行する機能はありません。
スタートボタンが右下にあるので、Windowsパソコンに慣れている人は、少し戸惑うかも知れません。
ペンプロッタ
私が勤務先で使っていたのは、ドラム型のペンプロッタでしたが、ドラム型をWebページで表現するのは難しそうなので、フラットベッド型のペンプロッタのページを作りました。
JavaScriptとCanvasを使っています。
IEのCanvas対応は、IE9からだそうです。IE9以降か、新しい目のFireFoxやGoogleChrome等でご覧下さい。